2024 11,23 01:34 |
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2010 01,04 08:45 |
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はい、正月から何気に続いている、正月ねたのつづき~。
ちょっと怪しい雰囲気からはじめてしまっちゃったので、注意してね。 白い肢体が爬虫類系の動物を思い起こさせるような妖艶な動きで赤いシーツから起き上がる。 「んわ……」 寒さゆえの過ち――ついつい気持ちがよくてあと少しで昼までぐっすり寝てしまった。 深緑の髪をかきあげ、スネークは大晦日での記憶をたどる。 タップの独楽芸に爆笑したのは……まだ覚えている。 小林〇子に負けず劣らずの巨大ロボットγもどき(どうやらホログラムらしい。再現率高っーな、おい)の手のひらに乗って熱唱するスターに驚いたのも……覚えている。 酒を飲んで、その後……。 人肌もとい熱を持つものに寄り添ってしまいあとは……。 色白の肌が真っ赤になる。 よくよく見ればここ、俺の部屋じゃない。 ジェミニのとこジャン! いつもならすっと脱け出すっていうのに、ずっ~とこの部屋で惰眠を貪るとは……そこまで色ボケしてんの、俺。 今日は正月ということで起こしに誰も来ていないのが幸運だったが、いくら知っているものが多くてもここまでおおっぴらにあからさまにのろけているんだ、俺達はという現場を見られてしまっては……恥ずかしくて憤死してしまう。 「と、とにかく着替えねぇと」 瞬間装着。 詳しい説明は省くがヒューマンタイプは素体からバトルモードに変わるとき、擬音語でビュっとかバッとかで華麗に変身するのである。 しかし、スネークはその行為によってさらに困惑するのだった。 暖かい日差しは冷たい機械の体であるはずの自分たちさえも温めてくれる。 「それにしても人がいなくていいスポットだな」 バイザー越しの赤い目はお前たちも、ほれ願掛けろというお茶目な創造主が見ていた。 「そうだな。で、話は少し変わるが、ターボお前は何を願う、この日の出で」 七期ナンバーズのリーダー格、フリーズマン。先ほどまで握っていて携帯電話を下ろし、メールを打っている……この日の出の写真を添付してすっかりメル友になったアイスに年賀として送ろうというのだろう。 「ん、俺か?」 「ちなみに私は博士が逮捕されませんように、にした」 脱獄組らしい、ご意見。 フリーズを含め七期前半ロボットたちは目覚めたときワイリー博士がいなかったことに少し不満があるという。 「重要なデータはほとんどインストール済み、AI時代もあったから基地内の仲間や父を認識していたんだけどな、この身体としてこの世界に生れてきたとき……残念でならなかったよ、己の、この目で初めて見る人間が、《父》でなかったのことが」 刷り込みするわけではないが。 なんとなく胸の穴が空いたような、虚無感があったのは確か。 もう、こんな思い……させたくないな、と思う。 「そうか……では、俺は……父を見ずに生まれ出る息子がいませんように、にするか」 「おいおい。自分のことじゃないのか?」 「ふ。そんなもの自分の手でかなえればいいものだ」 バトチャの生きる伝説は神の手によって作られるものではないのだ。 「ただ、ワイリー博士のことは……俺達の手だけではどうしようもないだろ?」 「ま、そうだな」 朝日が機械の目にも沁みるのか目を細めた。 がうがう。がうがう。 某ジャングルエリア。 ナパームが部下であるスマトランを集めていた。 「おー、こっち、こっち」 瞬間移動装置の前に整列させている。どこかに運ぶというのはわかるが、なんでこいつらだけなんだ。 地球の文化に興味津々の宇宙から来た武器庫は尋ねられずにはいられなかった。 「なにやってるんだナパーム?」 「あ、マーズ。おまえこそどうしてここに」 親交はあるが、いつもなら電話などで前もって連絡してくるのに……。 「わたしは新年の挨拶は身近な人にもしてきたほうがいいぞとアース隊長がいうものだから……お前に逢いに来た」 数少ない武器オタク仲間なのだから、大切にしたいというのもあるし。 「そっか……じゃ先ずは、あけましておめでとう、マーズ」 「こちらこそあけましておめでとう。今年もよろしく」 厳ついロボットが二体そろってほほえましい会話。 「アース隊長がいったということは、マーズ以外にも地球に下りているのがいるのか?」 「ああ。ジュピターとポセイドンだな……そういえば、お前の一つ上の兄機がうちに来ていたな……サターンの部屋の大掃除だ、と」 「チャージが? そういえば45Lのゴミ袋を持っていったな……」 真新しく、封を切らないままで。 「そういえばそれでも足りるのかどうかわからないからこの基地のあまりものを転送して欲しいと言っていた」 「……ドンだけ、汚いんだよ!」 気の利いたスマトランがダンボール買いをしておいたゴミ袋を持ってくるまで後数分。 「な、なんじゃこりゃぁああぁあああ!」 ワイリー基地に響く、絶叫。 今ので何件になるかわからない。 ただ……。 「あ、この声はスネーク先輩ですかね」 「……可哀想に……」 ストーンは哀れんだ目で遠くを見つめているが、今日一日限りだけなのでここは笑って済ませて欲しい……と、窓から見える太陽に祈ったという。 はぅうう~、ターボ出せた~。 PR
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