2024 11,22 07:32 |
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2009 06,20 14:06 |
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2000ヒット、迅様にささげます。
迅様のみお持ち帰りください。そしてあとは焼くなり煮るなりお好みで☆ では、続きから星旋回、おまけ的でスマソな双子蛇のはじまり、はじまり~。 「ははは、待てよ、スネーク」 白銀の美形ロボットが追いかけるのは、深緑の妖魔。 「ふふふ、ジェミニ~、キスして欲しかったら俺を捕まえてごらん~」 長い髪を靡かせ、紅玉の瞳が妖艶に恋人に微笑む。真夏になると発生する季節限定的なデートイベントであり、カップルのセレモニー。 「言ったな、この~」 蔓延の笑みを浮かべ今日もまたカップルたちは人目も気にせず自分たちの世界へとダイブ。 桃色のハートを浮かべ、BGMは小波でお楽しみください。 ゲームだけのことではない!(2000ヒットリクエスト)
……。 ここは、たしかワイリー研究所(仮)であるはずだ。 けして海でもなく。ましてや浜辺の定番バカップルなんて御呼びではない。 なら、幻覚か? ありえない先輩たちの行動により、通行人Aで済まされていたはずのジャイロが石化していた。今日も不運絶好調というのだけは悟りながらも。 「どうしたのですか。こんな通路で突っ立て……邪魔じゃないですか、ジャイロ?」 自信が製したのか手のひらサイズの丸い水晶を持つクリスタルに声をかけられるまで彼の時が止まっていた。 「いや、その、あれ……」 プライベートビーチでもする人いないんじゃねぇというものを見て平然としているクリスタルのほうに違和感がある。 「あ、あれですか。たしかに事情を知らないとゴルゴン三姉妹を直視した人になりますね。通常なら」 何で神話ネタ。もしかしてスネーク先輩とかけたのかよ! 蛇つながりで! いや、まさか某海賊ネタも入っているのか! ……いや、そんなことをつっこむ場合ではないか。 「ん~、ジャイロ……もしかして、通常のままですか?」 何を言っているのか前後の文をリピートしてもわかんねぇ。 そんな俺の心情などお構いなしにクリスタルマンは近寄ってきて。 「なら、こっちに来て協力してください」 俺の腕を掴み、そのままずるずるとある一室に引き寄せたのだった。 こいつ、こんなに力があるの? とかお思いの方もいるとおもうが……空中飛行戦闘タイプの俺の身体が軽量でヤワイ。しかも先ほどの浜辺の恋人たちのダメージが残っていて放心している俺が踏ん張れるわけもなく、なすがまま。きゅうりはパパ。
自意識が戻ったときには絶えずクーラーのきいたコンピュータに優しい湿度と環境の部屋。 「ん、ここは」 メンテナンスルームではないか。 「で、今日はスターのプログラム更新日だったわけだ」 スターマンの全身にはコードが繋がれている。 いつものエメラルドの瞳には絶えず数字の羅列がせかせかと動いているところからすると想像がついた。 「そうなのですが……それが少し暴走したといいますか……」 「暴走?」 クリスタルの話を要約するとこうだ。 スターがいつもどおりプログラムを更新しているとき、たまたま誰かが忘れた恋愛ゲームソフトも一緒にインストール。そのゲームがまたくさいシナリオが多くて……いや、それは俺の見解でロマンチックというんだよな、美化させて。
無線LANで繋がっているワイリーナンバーズがことごとくその恋愛ゲームのキャラになりきってしまっているというようだ。 「それでスネーク先輩があんなしょっぱいことを……」 ジェミニ先輩もノリノリだったのはキャラになりきっていただろうけど。 「ワクチンを開発、というのも考えたのですが、ほらスターのブラックボックスが原因だから我々の手では不可能でしょう。だから正気の誰かがスターに直接回路を繋げて意識を起こしてもらいたいのですよ」 「て、何で俺が……」 ジャンケンの結果――クリスタルがサポートとして残り、ジャイロが意識をサイバー体へと変換し、スターの意識の中へと侵入。 「まぁ、別に、悪くもないけど……」 キラキラとして夜空か宇宙かどちらをモチーフにしているのか知らないが、意識下に映り流れる風景は美しい。 スターマンらしいと言えばスターマンらしいが。 (こんな形でお前の中に入るなんて……な……) 不運な自分に少し涙。 しかし、入ってしまったからにはやることはやらないと。 クリスタルから入る通信を頼りに障壁を突破し、ジャイロはスターの深層意識に潜っていく。 今までの星空のプールと違い、ここはなにやら船内のようだった。銀色の壁で覆われた一室、カプセルの中に人影。 「スター!」 カプセル型の障壁を開き、この空間の主の名を呼ぶ。 スター(サイバー体の芽みたいなもの)は眠っている。 スースーと寝息をたてて。 ときどきへらっと笑っているところからいい夢を見ているのだろう……たしかにあの恋愛ゲームはお前好みだろうし。 「おい、スター、起きろ、おい!」 ジャイロはとりあえず、寝坊組みを起こす要用で、軽くスターを揺さぶった。 だが、彼は起きない。 現実、ジャイロはスターを起こしたことはない。 いつもスターはジャイロよりも早く起きて朝の体調調査と称して喜々として触ってくる男である。 おさわりするのだから寝ぼけてはおらず、むしろあのエメラルドの瞳をこれでもかってぐらい輝かせて行う朝の行事。 くっきりはっきりと覚醒していないわけがない。 「ふぅ。まいったな……」 デリケートな深層意識内で強い衝撃を与えてしまったら、バグが大量発生する可能性もあるし。下手をすれば最悪起動できなくなってしまう。 ここは衝撃にめちゃくちゃ弱いのだ。 ブラウン管テレビではない、液晶のほうに近いんだよ、サイバー空間の俺たちは。 これからどうしようかと考えていた、その時、とろんとはしているもののスターの目が開く。 「ん……ジャイロ・グリーン……」 何で時給戦隊アルバイターの時のリングネーム!
と、ちょっと意外だなと思いつつ、スターの顔を見る。 秀麗な顔。ウザくなければ、黙っていれば、ほいほいと女が寄ってくるだろうに……いや、街中でよく逆ナンパされるスターを見ることはあるけど、そのたびに必ずといっていいほど俺たちメンバーのうち誰かに引っ付いて女を引かせる。 こいつ曰く、ん~、遊びでも、女の子を泣かすのはミーの趣味ではないから☆だってよ。 へいへいモテル男の余裕ですか。 つうか、本命は誰ですか。遊ぶ気がないということは既に意中の人はいるってことだろ。 ロールか? たしか彼女のファンだっていって豪語しているからな……。 ……。 ところで、スターの顔が俺に近づいてねぇか。 もう、拳一個しか入らないぐらいの距離にまで……しかも俺の肩に腕を絡ませ、引き寄せる。 「ちょ、ちょっと、スター、ま……」 待て、とこの後は続ける気だった。 だが、俺は驚きのため声が出せなかった。 スターがジャイロにキスを落としたのだから。 「~~~~~~~~~!」
「ふぁ、コレで何とか終わったよ☆」 スターが復旧してからすぐに問題は解決した。ただ、ジェミニマンとスネークマンのほうはあれから二人一緒に部屋に篭っている。羞恥心で周りにまだ顔をあわせられるようだ。 まぁ、この二人は付き合っているのはわかっていることだし……ただ、公然とカップルの定番を見せた、見せられた今、お互い気まずい。 「ねぇねぇ、ジャイロ~、どうしたの~」 「……」 いつもの通りというべきか、スターは俺に引っ付いてくる。流石に今日は身体全体を触らせる気にはなれず腕だけをスターに貸してやる。 深層意識での行為……スターは覚えていない。 サイバー体だろうと、俺がマスクしていたのだろうと、俺だとわかっていながら、キスをするっていうのはつまり、その……。 「な、なんでもねぇよ」 今日ほど顔全体が隠れるマスクでよかったと思ったことはない。 真っ赤になった顔、見せたくなかったから。
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コメント |
早くも書いてくださりありがとうございます!
しかも両方書いて下さるとは・・・!嬉しい限りです^^ 読んだ瞬間、しょっぱなから吹いてしまいましたwインパクト強すぎですww 戸惑うジャイロ、可愛いです(*´∀`)b ほんとありがとうございましたw あ、ちなみにサイトに飾る気まんまんなのですが、いいでしょうか。 まだまだ改装中なので、先になると思うのですが。 それでは、乱文失礼しました。 【2009/06/2302:08】||迅#29f034fd25[ EDIT? ]
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