2024 11,22 14:17 |
|
2010 05,05 19:12 |
|
ゴールデンウィークらしい文章を目指して書いてみた小話です。
竜巻と旋回。緑カラーの二人がメインです。 そして、9以降です。 空を飛ぶのって楽しいよな。 五月晴れの絶好の飛行日和にプロペラを回しながら緑の機体は笑っていた。 空中を旋回しながら、風の旋律を奏で、華奢なフォルムが光に反射して輝いて見える――一種の芸術品のようなこれが戦闘用ロボットだと誰が思うだろうか。 時給戦隊アルバイターの一幕でジャイロ・グリーンは空から降り立ってきた。 テンポのよい戦闘曲と打ち合わせどおりの登場とはいえ、お子様や大きなお友達の心をがっちりと掴み、普段の威力の十分の一にも満たないジャイロ・アタックを美しく、苛烈な弾幕として使用する。 この舞台ではいかに技を魅せるかが勝負。 戦闘とは違い、ダサかっこいいが正義なのだから。 「て、なんでお前がいるんだ……トルネード」 首からぶら下げている一日パスポートを見ればお客様というのはわかる。だが……。 「休憩中にあったのはたまたまだって。まぁ、予測はしていなかったわけではないけど」 「大の大人が恋人も連れずに一人で来るか!」 空中庭園ならまだいいというのか……あ、あそこは暇だからジャイロが話し相手になるし。時々内職の手伝いもされるし。 「ま、確かにゴールデンウィーク中一人で遊園地というのはそこはかとなく空しいな」 「だろ! それに俺達は忙しい。お前に付き合う暇はないぞ!」 連休は稼ぎ時ということもあり、ヒーローショーも一日五回もとぱねぇ状態である。そのためいつもは園内で働く姿もある彼らではあるもののスケジュール上ショーのみのである。5ボス全員、本体とともに公演に冷却水を流している。 「つうことでお客様はお客様らしく、ジェットコースターにでも乗っていろ。長い列にうだなれながら」 エインパークの目玉の一つである。 「それ、ジャイロのお勧め?」 「まぁ……結構評判はいいからな……だが、空を飛べるお前にはいつもと変わらないかもしれないが……前、ジェットエンジンが乗ったらしくって、厭味な感想を言っていたな……」 来たことあるのかよ! 少し意外なような気がしたが、ジャイロの口から俺以外の男の名を……まぁ、あだ名なんだけど……を紡いだことに心の奥がもやっとした。 「ん、まぁそろそろ戻らなければならねぇから、お前はお前で愉しんでくれよ。なんたって、俺達はお客様のために頑張るんだからな!」 にかっと、微笑む姿にもやもやしたものが吹き飛んだ。 「じゃぁな!」 手を振ってトルネードに別れを言う姿は時給戦隊のものと同じ。 プライベートと仕事を分ける瞬間だった。 「……ジェットコースターにでも乗りにいこうかな……」 列に並んで待っている間は……先ほど録画した時給戦隊アルバイター 第二十八話『こどもの日を狙う黒い影 飛び立てグリーン!』をじっくり観賞しよう。 いや~、時給戦隊はネタにしやすくて、雪子は好きです。 PR
|
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |