2024 11,23 00:54 |
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2009 05,10 23:15 |
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基本的に雪子はバットエンドはトゥルーエンドorハッピーエンドがあって安心して見るタイプです。早い話バットエンドだけのゲームは苦手といいますか、購入しません。
話もなんだかんだといってハッピーに繋がる何かがないと納得いかないといいますか……ホラーは別ですけど。 という、ことで、泡飛沫です。(どのへんで!) ええ、このNLには幸せになってほしいのですよ! 異論は認めません! 「馬鹿だ……! 僕はなんて馬鹿なんだ……」 海底の中、ゴーグルをつけた一体のロボットが嘆いていた。 たしかに、僕らは……ライバル同士が製作したロボット。遠くから眺めるだけならば、軽く会話するぐらいなら、許される……。でも、僕は……戦闘用ロボット。救援用の君とは違って、冷酷の筈、筈なのに……。 「くそっ……なんで僕、こんなに泣いているんだ!」 涙で視界が滲む。 胸が痛い。喉がひりつく。 スプラッシュが、解体されるとニュースで知ってからずっと……僕、おかしくなったのかな。 エラー? ウィルス? そんなモンじゃないというのは冷酷にも電子頭脳が答えてくれる。 うん、わかっている、僕が……。 「好きなんだ……」 彼女の歌が、彼女の泳ぐ姿が、彼女の笑顔が……。 ――すべてが……。 失恋の痛みで、僕、泣いているんだよ……ていうか、死に別れなんて嫌だよ。告白もしていないのに! 嫌だ、嫌だ、嫌だ……。 「僕、スプラッシュ……君を攫っていればよかったのかな……」 でも、そんなこと出来ないってわかっていたじゃないか……だって、彼女の仕事に対する誇りも好きだった僕が、そんな彼女を侮辱することが……できるわけ、ないじゃないか! どんなにそう言い聞かせても、解体される運命である彼女に対して……涙は止まらない。後から後から流れ落ちてくる。 心が、身体が、叫んでる。 悲しいと、さびしいと……。 「馬鹿だよ、僕……」 ――地上の某所。 「もしものときは、あることないこと吹っかけて、悪徳政治家と科学者に泥被ってもらえばいいんじゃね」 E缶とパソコンが錯乱している一室でロボット新法反対の鉢巻、襷をしたフラッシュマンが呟く。 第九次世界征服計画の最中、高度な情報戦を展開している部署でもあるのだが、いつの間にか今回の事件の発端である使用年数を一定期間に定めた悪法を定めようという動きに変わっていた。 ま、あ、ロボット大好きのワイリー博士の許可もちゃんととってある――どうみてもこの法律はおかしいし、だいたいエコとか資源を大切にと謳われているご時世に大量に、工業用ロボットを破棄するのは悪意を感じていた。 世界ロボット連盟のデータをハックすれば、裏金が大量に流れているのもどう考えても怪しい、て、いうか、ガキでもわかる賄賂やら、工作やら……。 どうやら、不正のために弱い労働者が犠牲になっているというところまではわかった。よくある話といえばよくある話。だが、そのためにロボットの命をないがしろにするのは許せない。 「ん~、でも視聴者はある一定のリアルティを求めているから……」 メディア展開も考慮する、スターマン。目にクマが出来ている。 「にゃはは~、お花畑~」 「グラビティー先輩、それ幻覚、幻覚」 夢の住人にならないように必死で抑えるのはアストロマン。 とりあえず、エインパークで有給とっているので(バイトでも一定時間以上働いていると労働基準法では有給がもらえる)当分はこのニュータイプモードでもいける! 電子頭脳をフル稼働し、不正を暴いていたが、相手はなかなか尻尾を見せない。 グロッキーになりながらもパソコンから離れてはいないのは製作者は違うけれども、ロボットのため。 だって、許せないよ。 許せるわけないだろ? 「バブル先輩をあんなに悲しめる法案なんてさ」 ウェーブマンもまた重い眼を擦るながらも、有力な情報を集め、不正が行われいるとメディアに訴え、流す。 「そりゃ、そうだ」 敵には下劣で、卑怯な戦法を好むフラッシュではあるものの仲間や部下おもいで……面倒見がいい。 「さって、後悔させてやるか……ロボットの命をないがしろにする輩をな……」 ヒヒヒといやらしく笑う唇ではあるが、温かかった。 「証人喚問に立たして斡旋収賄疑惑には何とか持ち越したか」 マグネットマンが国会中継で確認する。 「で、ここですか。その疑惑の議員さんの住居とやらは……」 議員宿舎下の地下道からこんにちわ。 設備が整っていようとも、彼らの前では赤子も同然。ピッキングで不法侵入。 防犯カメラもハッキング済みなのでまず、ばれることはないとクリスタルはいっていた。 「さてっと、あ~ゆ~顔の方なら大体ここら辺に……」 重大の汚職の資料を発見。 クリスタルマンは異様にこういう探し物を見つけるのが上手い。彼曰く、[占い]によるらしいが。この際、便利なので深く考えないことにしている。 汚職議員が破竹の追い込みを国会でかけられるのも時間の問題であった。 海底に嘆く緑色の機体。 「また、名前、呼んで欲しかったな……」 幾日泣いたかわからない。でも、これはもう叶わない夢なんだろうな……。 浅ましい自分に思わず頬が火照る。 「バブル、君……」 でも、どこからか聞こえた美しい声はバブルが望んだもので……。 のろのろと顔を上げると、目の前に光を背負った人魚姫のシルエット。 「スプラッシュ……」 人魚姫が泡に消えるというニュースを聞いてからずっと引きこもっているから外界のことを知らない。 いや、嘆いている時間は彼にとってはそんなに長い時間であったときがついていないだけ。 それほど、悲しかったんだ。 それほど、君に……。 幻覚、とか疑ったけど……冷酷なほど落ち着いている電子頭脳は幻なわけがないと答えてくれた。 何考えているかわからないと兄弟から言われ続けていたバブルのポーカーフェイスはみごとに崩れている。 あんなに長い間涙を流していたから当然だって後から知ることだけど。 「バブル君」 人魚姫のほうも冷静ではなかった。 修復されてからすぐに飛び出してきたのだから。一応、メモみたいなものを残したとはいえ……しかし、落ち着くわけないじゃない。バブルがずっと初めてあった海底でうずくまっている姿が添付されたメールを見てしまったからには。 また、涙が溢れてきた。 でも、流した涙は悲しみではなく、再会を喜ぶ涙。 二人揃って、泣いたものだからどちらの涙なのかまざってまざってわからない。、 互いが涙で声が出せなくなっているけど……落ち着いたら最高に素敵な言葉を告げてやる。そう決めた。 だって、もう、後悔したくないもの。 告白一歩手前で雪子は力尽きてしまいました。すみません。 おまけ:スプラッシュが残したメモ 「今会いに行きます」 ロック:「どこにー!」 ロックお兄さんはその後スプラッシュ宛のメールから呼び出した犯人がフラッシュだと知ってどうしようと考え込みます。 フラッシュはメールを出した後、何か胸騒ぎがしたのでしょう、菓子折りをもってライト宅に。 そして事情聴取が待ってました☆ PR
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