道の左右にはずらりと屋台や露店が立ち並び、周囲をざわざわと人々が行き交っている。

誰も彼も楽しそうで、この道を歩くだけでテンションが揚がってくる――それがお祭りの魔力だとしても、今はその力に身をゆだねよう。

難しいこと考えずに♪

楽しく、祭りの輪に溶け込めば――お喋りしながら通り過ぎて行く人々も、威勢のいい的屋たちも、みんなうすぼんやりとしている。

あれ、俺たち調査するためにここに来ているんじゃなかったか？



「ジャ～イロ！」
人懐っこい大型犬……もとい、俺らがリーダーが抱きついてくる。

みれば、風船やらお面やら……手にするのはチョコバナナとあからさまに祭りを愉しむ通行人そのイチへと成り果てていた。

「スター……お前な……」
「もう、そんな辛気臭い顔しないで。ほら、みんなも愉しんでいるんだし♪」
ジャイロもハッチャケようよと、祭りを純粋に愉しむように誘い込む、スターマン。

そう、今日は屋台の食べ物とはどういうものなのかを調査する目的で研究所（仮）近くの神社のお祭りに参戦したのまではいい。

しかし、遊び呆ける場合ではないだろう！

……と、まともにつっこみをしたくても、俺も随分毒されてしまったらしい。
こんなにでかいものを口にすんなりと入れられてしまうぐらいなのだから。






「！」
無理矢理、口にねじこめられたため驚く。
ジャイロの顔が苦しげに歪む。
でも、スターは構わずにより奥へとそれを侵入させている―― ジャイロの潤滑液で濡れた口腔を縦横無尽におかしていく。

「ふぐっ、うぁ……ん、やめ……」
眉を寄せ、抗議するも……とまらないのであれば、諦念し、ジャイロはちゅぱちゅぱと音をたて、舌を使って舐める。
「ん、おいしい……ジャイロ？」
スターは悪魔でもにこやかな顔でずっと眺めていた。
「ん……、ちゅ……美味しい……」
最初で咽たために彼の蒼い目はうっすらと水滴で潤む。
ジャイロはたっぷりと自身の潤滑液で濡れていったソレを自ら奥へと誘い込んでいく。








……。

「あれって、チョコバナナの話だよな」
「そうですが、何か問題でもありますか、ナパーム」
こちらは、綿菓子をむしゃむしゃと食べるナパームと、ソース焼きそばを黙々と食べるクリスタル。

水晶は他の店の焼きそばの味が気になっているので焼きそばを食べることが多い。研究熱心なのである。

「まぁ、スターがシャドー先輩にも調査を頼んだから、遊んでいても大丈夫だろうけど、な……」
こちらはスタンプラリーので店の商品を抱えながらも焼きとうもろこしを食べるストーン。シャドーに調査は協力してやるんだから荷物はもっていろと半分押し付けられながらも、食べてもいいのならばと承諾。

そんなチョコバナナを味わっている二人組みをさておき、リンゴあめを舐めるグラビティー、ウェーブ、チャージは輪投げコーナーに向かっていた。

とりあえず、お祭りの楽しさを満喫している５ボスの皆さんでした。

デートじゃなかったのか！　というつっこみがあるとおもいますが、スターにしてみれば仲間と共に遊ぶということがとってもとっても楽しくて仕方がないことだったりします。（俺設定）

では、つぎは「夜祭」後半で。
うん、ちゃんと影鋼、書くよ、ホント。